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好塩基球

好塩基球(こうえんききゅう)とは、白血球の一種である顆粒球の1つです。
塩基性色素により染色されるため、このように呼ばれます。

血液中の白血球のうちの0.5%が好塩基球です。
細胞の大きさは直径10~15μmで、好酸球と同じくらいです。
好中球に比べると弱いのですが、貪食殺菌作用もあります。

好塩基球がもっている顆粒の中には、
ヒスタミン、ヒアルロン酸、ヘパリンなどが入っており、
アレルギー反応が起きたときこのヒスタミンが分泌されて、
気管支喘息やアナフィラキシーショック、じんましんなどを引き起こすとされています。
また、好塩基球は好中球と好酸球を、
炎症を起こしている場所に引き寄せる物質をつくります。

好塩基球と機能・形態は似ているものに、マスト細胞(肥満細胞)があります。
マスト細胞の役割は、体全体の臓器の組織の中に存在してアレルゲンの侵入に備えることですが、
それに対して好塩基球は血液中をパトロールし、炎症を起こしている場所に引き寄せられ、
マスト細胞の役割を補佐します。
このことによって好塩基球は「末梢血循環型のマスト細胞」とも呼ばれてきました。

しかし近年、刺激を受けた好塩基球が、
非常に多くのヘルパーT細胞 2 型(Th2細胞)タイプのサイトカイン〔インターロイキン(IL)-4やIL-13〕をつくり、
分泌することが明らかになりました。

ウイルスや細菌などの異物に反応して起こる急性のアレルギー反応は、
肥満細胞や白血球の一種であるT細胞が引き起こすことが分かっています。
このことから好塩基球は、好中球や好酸球などのほかの炎症細胞の、
アレルギー部位への浸出を誘導していると考えられます。

これまで好塩基球がアレルギー反応が起きた場所に浸出していることは知られていましたが、
その数がきわめて少ないため、あまり注目されてきませんでした。

しかし実は好塩基球がアレルギー反応における重要な役割をもっており、
アレルギー治療のターゲットとなる可能性が出てきました。